No.588(04.02.24)
【巻頭企画】特別レポート
農業集落排水事業 集排協の活動から探る今後の展開方向
コスト縮減と並行し、事業推進に積極的な働きかけ進める
農業集落排水事業が単独工種として制度化されて以来20年が経過し、この間に約3900の集排施設が供用開始した。これらの施設が、担うべき役割を着実に果たしている一方で、地方財政の悪化などに伴い、近年の新規地区数や事業予算は減少傾向にある。整備構想の見直しにより、集合処理から浄化槽での整備に計画変更する市町村も増加。事業の先行きを不安視する向きも少なくない。こうした状況を打開するため、集排関係者は事業のよりいっそうの推進に向けた組織的な働きかけを、16年度から積極的に進めていくことになりそうだ。集排事業の課題の中からいくつかをピックアップして整理するとともに、日本農業集落排水協会の16年度以降の取り組みを織りまぜながら、集排事業の推進にあたって求められる対策の方向性を探った。
【中央省庁/関連団体】
全土連●土地連職員を対象、集排担当者研修会を開催
【列島トピックス】
岩手県山田町●織笠漁港地区 漁排施設整備に今年度から
新潟県三和村●岡田処理区集排 処理施設の防食工事を計画
石川県志賀町●11番目集排・大笹地区 来年度着手へ準備
岡山県美甘村●村主体の浄化槽整備に着手 5ヵ年計画で
福岡県北九州市●馬島の漁排整備に新規着手、単年で完成へ
佐賀県鎮西町●離島・松島の漁排整備 16年度事業化めざす
熊本県五和町●下水道計画見直し、農業・漁業集排に2分割
SHORT NEWS FILE
岩手県大船渡市/石川県能登島町/石川県能都町/
三重県美里村/岡山市/愛媛県広見町
【最新プロジェクト紹介】
秋田県鹿角市●谷内・永田地区(一般:15年度採択)
埼玉県深谷市●人見地区(一般:15年度採択)
石川県志賀町●小浦地区(一般:15年度採択)
【データ・ファイル】
漁業集落排水事業実施中箇所の整備進捗状況【本誌調べ】
全国の施工中・未着工施設、131地区の現況一覧
本誌587号・漁業集落排水事業特集では、事業採択済みの全国の漁業集落排水施設整備箇所・全403地区に関する事業計画概要、管路・処理施設の施工計画および主要施工業者などについて一覧で報じたが、今回はこれらの中から、平成15年度現在で漁排施設の整備中箇所、あるいは事業採択を受けていながら未着工となっている箇所を取り上げ、最新の進捗状況を紹介する。